【地方都市就職のリアル②】離れて気づく都心の恩恵と地方のコスト
新卒で首都圏から静岡県に移住して2年が経った今。
私なりに感じる地方就職のメリット・デメリットを紹介しています。
2回目は、『地方都市ならではのコスト』や
今まで当たり前に享受していた『都心の恩恵』
というテーマで書きたいと思います。
都心から離れることでどんなことが不自由になるのか、早速見ていきましょう
地方のコスト4つ
1.帰省の交通費
これは首都圏⇒地方だけでなく地方⇒首都圏の場合も同様です。
今までの友人関係を積極的に維持しようとしたり、交際相手が地元に残って遠距離恋愛になる場合など、20代は割とハイペースで地元と就職先を行き来することになると思います。
実際に私も月に1回ペースで首都圏に帰省をしており、その費用はざっと計算すると以下の通りになります
静岡西部⇔神奈川県 新幹線利用
片道9000×2=18000円/回 ⇒ 18000円×12か月=216000円
21万円というと、新卒の手取り1.5ヵ月分程度の額になります。
1.5ヵ月分の労働がそっくりそのまま移動に費やされるのはなかなか心理的にキツイです。
高速バスや自家用車で下道を使って移動すれば交通費は下がります。しかし、時間と体力を消耗しますので、そういった方法は私はあまり使用していません。
2.転職 ~やはり首都圏は強い
『地方に移住してみたはいいけど、少しイメージと違って転職したい』
となった場合。首都圏と地方では圧倒的に企業の数も規模も異なりますので、首都圏に戻って転職活動をするイメージです。
実際に経済産業省のサイトで企業数のデータを確認すると、どの業種も東京、大阪の2強となっていますので。あながち間違いではないでしょう。
パッと見、製造業では東京は静岡の2倍程度、卸で6倍程度の企業数らしいです。
転職をする際には、地方で仕事を続けつつ転職先を探すとなると、ここでも交通費がネックになります。
ざっとマイナビ転職サイトを見たポイントをまとめると
①企業の応募数は平均で10社程度
②内定までの面接回数2~3回
③書類選考通過率約30%
そこで仮に10社のうち30%の3社について面接があり、各3回の面接を受けるとすると
9回 × 交通費18000円/回(静岡⇔神奈川) ⇒ 162000円
ということで、就職先や生活スタイルが肌に合わなかった場合
新卒の手取り約1か月分だけのコストが追加でかかることになります。
3.資格試験 ~試験によっては受験地が遠い
これも転職と似たような感じです。
試験の難易度やニッチ具合にも左右されますが、私が勉強中の気象予報士試験は
北海道、宮城、東京、大阪、福岡、沖縄
の6か所でしか開催されないため、交通費が発生します。さらに合格率5%など難易度が高い試験だと何回か受けるハメになるので交通費や宿泊費が相当高くつきます。
ちなみにFPや簿記といったものは全国手広く行われていましたのでラッキーでした
4.文化との距離 ~ライブや展覧会がない
今まで記載した3つのコストに関しては、想像しやすいですし移住する前から覚悟はしていました。
しかし意外と盲点だったのが、芸術や文化との距離が出ることでした。
私の具体例でいうと、展覧会や博覧会、ライブ、スポーツ観戦、寄席などです
首都圏で暮らしていたころは上野の国立博物館に足を運んでいたのですが、いざ地方に移住すると、ツタンカーメン等の大きな特別展はまず来ません。
またライブに行きたくても、カウントダウンジャパン、サマソニなどの大型フェスは東京大阪。好きなアーティストの単独ツアーも近くて名古屋まで足を運ばなければいけないという事態になります。
私はこういった趣味に対しては、『年に数回見れればいいな』くらいのライト層なのですが、気軽に芸術文化にアクセスできる環境が恋しいです。
ライブや芸術などの趣味にどっぷりな方は
地方行きは考え直したほうがいいと断言できます。
結構、後悔すると思います。
あと、私の住んでいる地域はおいしいラーメン屋や居酒屋が少ないです。人によってはこういうのも重要ポイントになるかもしれません
まとめ
地方へ出ることによるコストをまとめると以下の通りです
・今まで築いた人間関係の維持コスト増
・転職や資格試験を受ける際のコスト増
・ライブや展覧会などへのアクセスがすこぶる悪くなる
ただし、地方には満員電車がなかったり、賃貸料が安かったりといった良さも多いので、総合的に考えて自分に合った選択を考えるしかないです。
ただし、
ライブや芸術などの趣味にどっぷりな方は地方行きは考え直したほうがいい
というのが私の意見です。
閲覧ありがとうございました