【読書】6冊目『STONER』 淡々とした物語の果てに投げつけられる重厚な『問い』
5冊目は STONER 著:ジョン・ウィリアムズ
概要
米の片田舎に生まれ、上京して教師となった平凡な男の生涯を淡々と綴った小説
原本自体は1967年(今から約50年前)に発行されているが、最近になってから評価される機会が多いらしく、日本翻訳賞の読者賞を獲得している。Twitterでもオススメされていたので読みたいと思っていた一冊。ミーハーなのでスグ買った
結論から言うと、20代で読めて良かった
読んでみて
死に際に繰り返される強烈な『問い』が印象的
物語の終盤。主人公が正に人生の幕を下ろそうとする場面。朦朧とする意識の中、自らに繰り返される問いがこの本の全てだと感じた。
ネタバレになるのでその問いはここでは伏せるが、恐らく誰しもが頭をガツンと殴られるような感覚になるのではなかろうか。私のように、ひとつのことに注ぎ込めるような情熱もなく、ただ流されるままに生きてきた人間には特に。
間違いなく、20代半ばで出会う事が出来て良かったと思える1冊
話は変わるが、『残像に口紅を』とか『コーヒーと恋愛』みたいな淡々とした小説に手が伸びてしまうのはなぜだろう。
自分の平凡な生き方に飽き飽きとしているから?
それとも、平凡な人生でも立派な「物語」という肯定感を得たいから?
発想がネガティブ過ぎるか
逆に読んでいて素直に面白いと感じるのは東野圭吾とか原田マハとか、分かりやすめ系。但しなぜか進んで読もうとは思わない
そんなこんなで結局、自分の事は何一つ分からないまま、生涯を閉じるのかもしれない
いやいや、どうもネガティブが過ぎる
最近は寒くて外で遊べないし、日が短くて平日は太陽を浴びれないから仕方ないという事にしておこう。とにかく冬は嫌いだ