【思考×キャンプ】モノを考えに再びキャンプ場へ
冬キャンプに行ってきた。さらにいうと流行りのソロキャンプというやつ。
何をしに行ったかというと、「モノを考えにいってきた」のである。
キャンプ場でモノを考える?
これだけ聞くと、「はっ?」と思う方が多いと思うかもしれない。
そもそもキャンプというものは、海山川いわゆる大自然の中で、家族や友達やらと一緒に昼間から酒を飲んでわめき、肉を焼いて食い、日頃会社で溜め込んでいる陰鬱なストレスを大いに発散する場ではなかろうかというイメージが強い。特に私はそうだった。
キャンプ場から消えた「パーティー感」
しかし昨今のキャンプ場を見渡すと、どんちゃん騒ぎをしているバカモノはどうみても少数。
さらに言うと、大半のグループは多くても3名で、みな人数とアンマッチな巨大テントを建てていて、なかには煙突が生えているものまであるから驚きである。そしてテントの前にはまるで露天商のように、キレイに物品が並んでいて、その中に人がちょこんとうずくまっているようなスタイルである。
多分、私が子供の頃(といっても平成初期)の複数家族が集まる立食パーティースタイルは死んだといってもいい。キャンプ場には子供少なく、完全に落ち着いた大人の空間が出来上がっている。本を読んだりしている人も多い
そんな時代の流れを敏感に察知し、今回「モノを考えにキャンプに行く」という発想に至ったわけである。
向かったのは静岡県にある某キャンプ場
ここは車乗り入れOK、河原の中ならどこでキャンプしてもOKといういわゆるフリーサイトというもので、地元ではなかなか人気のキャンプ場。(それで300円というのだからありがたい)
ちなみにこのフリーサイトが曲者で、耳障りの良さとは裏腹に「どこにテントを建ててもいいよ」と言われると返って困るのが人間というもの。悲しきかな。いっそのこと「お前はココだ」と言われたい平成生まれの指示待ち妖怪なのである。
加えて私の血液型はA型でかなりの心配性なため、3日前からGooglemapでテントを建てる場所を考え抜き、当日は朝の8時に現地到着するようスケジューリングをした。
そして迎えた当日
キャンプ場につくなり目当ての場所へまっすぐ車を進めるが、すでに前日客で埋まっている。まぁそんなものだろうと第2第3候補を視察に行くも撃沈。この時点で少し頭はパニックになっている。
一度車を止め、深呼吸。そんなことをしているうちに次々に車が入ってきては場所を占領していく。このままではマズイと思い。えいやでキャンピングカーでお越しのブラジル人らしきグループの隣に陣取ることに、、、
河原にペグが刺さらないというプチアクシデントがありながらも、なんとか設営完了
この時点で結構疲れる。みなどうしてそんなに決断が早いのか、私が不慣れなだけなのか、、、
読書開始
この本は冒険家2人の対談をまとめたもの。
高野さんと角幡さんは知る人ぞ知る名門、早稲田大学探検部OBで、特に高野さんは最高に頭のネジが飛んでいるのでオススメ。(ミャンマーにアヘン育てに行ってアヘン中毒になったり、ゲリラのトラックに乗って密入国したりしちゃう人。ここでエピソードは語りつくせない)
本を読んでは散歩してを繰り返す。
一か月以上先のことは考えない人達の生き方に触れると、「自分残業しなくても世界はまわるよなぁ」とか「おしごと、やめちゃうのもアリだなぁ」なんて、今まで拘っていたことが馬鹿馬鹿しく思えてくる
特にアウトドアで思考すると、割とポジティブでアホな答えが見つかることが多い。このメンタルが結構大事だと、私は思う。
日が落ちる前に1冊読了
その後は酒を浴びて焚火をして星を眺めて、寝床に沈む。
「私生活でPCスマホを制限しよう」というのが、今回浮かんだアイデア。
時間は吸い取られるし、目は疲れるし、何より今日読んだ本の
情報がたくさんあると分かると突然興味がなくなったりするという一文に共感した。
予定調和はつまらない。先が見えないからこそ面白いという姿勢に強く惹かれた
PCにかじりついて情報を漁っていた自分が恥ずかしい。
キャンプに行く前にGooglemapとにらめっこするのはもうやめよう
余談
今回初投入のナンガのシュラフは快適。昨年、12月のふもとっぱらに、イケルイケルの精神と20年物の夏シュラフで挑んだときは本当に死ぬかと思った。
そんな過酷さを克服できれば、冬のキャンプは虫が少なく、焚火の温かさが心地いいので、思考をするにはうってつけかもしれない